白昼堂々サウナで神とたわむれる
私はサウナが大好きだ。
サウナに入ると人は幸せになる。
本気でそう思っているうちの1人である。
サウナに入ると脳内がリラックスするせいか、時に神の言葉が降りてくるような錯覚に陥ることがある。
かの有名な「ととのう」という言葉を生んだ、濡れ頭巾ちゃんにも、神が降臨したに違いない。
私は今日もサウナにいる。
そして神の言葉を待っている。
時には熱波を浴びながら・・・
時には水風呂のバイブラに揺られながら・・・
降りてくるのを待っている。
「サウナは平和だ・・・」
私はサウナに入る度、こう思うようにしている。
日常のストレスを忘れるために皆ここに来るのだが、中にはそのストレスを態度にあらわして、酷い振る舞いをするマナー違反者もいる。
だが、そんな時も「サウナは平和だ・・・」と、心の中で繰り返すうちに、なんとなく許せてしまうからだ。
仕事で嫌なことがあったのなら、汗と一緒に流してしまえ。そんな励ましの言葉さえ浮かんでくる。
世の中には魔法の言葉というものがあって、「サウナは平和だ・・・」もそのうちの一つだと思っている。
今の時代には、どんな魔法の言葉が必要なのだろうか?
「みんな平和について語るけど、誰もそれを平和的な方法でやってないんだ」
と、ジョンレノンは言った。
人の集団意識は見事に世の中を変える。今の世の中で言えば無惨にと言い直した方が良いかもしれないが・・・
一人一人が繰り返す、小さな不安の選択、些細な不安の創造が、巨大なモンスターとなる。
支配者は、それを巧みに利用する。
そんな構造は、小さなサウナ室の中にも、大きな地球上でも変わらないのである。
愛と不安なら愛を選びたいものだ。一人一人がそう選択する。それこそが、平和を創る平和的な方法なのかもしれない・・・
よし、そろそろ水風呂行きますか。